【最新】2021年・公立高校入試・英語過去問の所感と、来春の対策:その②(センテンス補充)

皆様 前回に引き続き、来春の公立高校・英語試験に向けた対策をお伝えしていきたいと思います。  

第二問:長文読解(センテンス補充問題)

第二問も例年同様「センテンス補充」の出題となります。第二問の長文も内容は難しくありませんので、第一問・リスニングの合間に解くことも可能です。

2020年の出題傾向から大きな変更はなく、例年同様「問題文は全部読むな!前後の一文だけ読め!」で対応可能です。どういうことかというと、第二問は一見すると長文読解問題ですが、本質は文章の言換え問題に過ぎないのです。だから文章内容を読み込む必要がないのです。基本的に時間が足りないことを前提とすれば、少しでも稼げる時間は稼いでおくのがセオリーでしょう。 ではどう解くか?具体的に見ていきましょう。 空欄①:

Takao:Washoku? Lee:Yes. ① I know the word is used as an English word. ⇨空欄①の直後の”the word”がポイントです。つまり空欄①内の単語を受けて”the” wordと言っていることがわかりますから、空欄には「英単語として使われている”the word”」が示されている、と推測できます。 このように考えると選択肢”ウ:Many people in my country like washoku.”が正解と分かります。この”washoku“という単語を受けて、“the word”つまり「和食」が英単語として日常的に用いられている、という文章と整合しますね。

空欄②:

Takao:②

Father:Every year, we have the same dishes for some traditional events.

 ⇨Takaoの発言を受けて父親が「毎年同じ料理を食べる行事がいくつかある」と答えていますから、「行事と食についての関係」について述べている(もしくは問うている)ことが分かります。 こう推測していくと選択肢”オ:We can enjoy different kinds of dishes in different seasons.”が正解と分かります。

空欄③:

Father:…By eating them, we remember the importance of Japanese tradition.

Lee:③

Mother:Oh, every culture has its own way of eating.

 ⇨ポイントはMotherの”every culture has its own…“の箇所です。このような表現が出るためには複数の文化がそれ以前の箇所ですでに言及済みであることが分かります。

具体的に見ていくとFatherは”Japanese tradition”つまり「日本の文化」について触れていますね。そうなると、その後に続くLeeの発言は「中国の文化」についての言及がなされていなければならないことが分かります。 このように考えると選択肢”エ:We also enjoy traditional Chinese food on New Year’s Day.”が正解と分かります。

空欄④:

Takao:…We have to respect it.

Father:You’re right.④

TakaoとFatherのやりとりだけを見ていても、何だかあまりよく分かりません。空欄④は文章の最後の箇所ですので、何かしらの結び・締めくくりの内容がくるはずだと予想して選択肢を見ていくと、選択肢”ア:It is important to pass on each tradition to future generations.”が最適だと分かります。

はっきり言ってしまうと空欄④自体が文章全体の中で持つ役割はほとんどありません!。ですからこのように「締めくくりの文章として妥当なもの」という観点、つまり文章構造から判断して内容を選ぶ、という考え方も大切になります。

 第二問の総括としては、このように「前後一文だけで十分判断可能」です。内容合致問題が出題されないことからも、「読まなくてよい箇所は思い切って捨てる」ことを心がけましょう。全体的に時間が足りないため、大問2にはあまり多くの時間をかけてはいけない、ということは肝に銘じておいてください。

ただし解放が雑になってしまっては本末転倒なので、わからなければきちんと文章全体を精読して解答することが求められます。もし解答中に「はまってしまう」と感じたのであれば、素直に問題文を頭から読んで解答するのがベストです。

 

第三問:長文読解(会話文)

 2017年までは単なる会話文の読解でしたが、2018年から資料読解も併せた会話文読解問題となり、この傾向は昨年度も同様です。また会話文章と資料とを総合的に理解しないと解けない問題もあるため難易度は高めです。

 また過去6年間全てに共通しているのが、問一で「適切な会話表現を選ばせる」というものと、最終問題で「資料の内容に合致するものを選ばせる」というもの。それに2021年入試は問六で「あなたなら何と答えますか」という形式での自由英作文も出題されていますから昨年よりも難易度は高くなっています。

問六の自由英作文、問七の内容合致問題以外はそれほど難しくはないので、取りこぼさないよう気を付けましょう。以下具体的に見ていきます。

問一:

空欄A:A ⇨ Evacuation drills? No.

ここでのポイントは”No”です。つまり”Yes / No型の疑問文”で何かを尋ねていることが分かりますから、当てはまるのは選択肢”ア:Did you know that?”が正解です。

空欄B:

Ken:Well, I get some sandwiches at the convenience store on the way.

Ms.Bell:(B)Look at this. Let’s try some emergency food.

 ⇨Kenが「いく途中でサンドイッチを買うよ」と言ったのに対し、Ms.Bellは「非常食を試してみましょう」と提案し直しているので、(B)ではKenの提案を何かしら否定、拒否するような表現となることが予想できます。したがって選択肢”エ:Why?”が正解と分かります。ただ、少し分かりづらいですね。

空欄C:

Sayuri:…, but you can learn how to protect yourself.

Ms.Bell:(C)I will do that.

ここではSayuriの「護身の術を学ぶことができる」という説明に対して、(B)の直後で「やってみるわ」(I will do that.)と相槌を打っていることが分かります。したがって、(B)はSayuriの提案を受け入れるニュアンスの表現がくると推測できます。したがって選択肢”イ:That’s a good idea.”が正解です。

問二:空欄補充(英作文)

空欄補充とは言いながら、内容を実際に自分で想像して書かせるという意味では実質的な英作文出題と同じです。そして様々なバリエーションの解答が想定できることから、まさに自分できちんと考えて解答しなければならないという点で非常に良問と言えます。この手の問いの形式に慣れておく必要があるでしょう。

空欄(1):

Hikari:Do you know what kind of food we can try, Ken?

 ⇨ Ken:No. Umm…Cup Ramen?

  ⇨ Sayuri:No, I don’t think so beccause(1).

「どんな非常食があるか知ってる?」というHikariの問いかけに対して「カップラーメン」と答えたKen。それに対してSayuriが「(1)だから違うと思う」と述べています。つまり回答すべき内容は「非常食にカップラーメンが含まれていない理由」です。

また、直後の文章”it may be difficult after big natural disasters.”(大規模災害の直後では難しい)もヒントになります。考えられる解答候補としては「水の確保が難しい」「お湯を沸かすための火が確保できない」といった常識的な内容がかければ十分です。

空欄(2):

Hikari:I took the course last year, but I’ll try it again. (2)when we are in an emergency.

Hikariのこの発言は、直前までのAEDの使い方に関する会話内容を踏まえてなされたものです。HikariはAEDを以前に授業で習ったことはあるが、もう一回習ってみよう、と言っています。

その発言に続く(2)when we are〜ですから、内容としては「もう一回習っておきたい理由」を述べていることがわかるかと思います。「緊急時には(2)」とあるのですから「緊急時でも正しく使えるようにしておきたい」と言ったニュアンスの内容がかけていればOKです。これもごくごく常識的な内容です。

問三:アクセント

「最も強く発音される単語」とは、その文中で最も強調したい箇所である、ということです。ここでM s.Bellが強調したいのは「大きな地震に見舞われた」ということですから、選択肢”エ:big”が正解です。

問四:空欄補充

単なる空欄補充、と思いきや与えられた資料からスケジュール・イベント内容が正しく整合するものを選ぶ、という出題です。文章の前後だけ読めば解けるというものでもなく難問と言えます(私も2第ミスしてしまいました・・・)。精読して内容を的確におさえる必要があります。

あ:

直前の会話ではMs.Bellが「日本に来てから大きな地震に遭遇したが、どうしていいか分からなかった」と語っています。その直後にSayuriが”why don’t you do Activity あ?”と勧めていますから、「地震に遭遇した時の対処法について学ぶ」アクティビティを選べば良いことが分かります。

資料中から最も適切なアクティビティは”Activity 2 (Experience earthquakes in a special car)”だと分かります。Sayuriの直後の”…, but you can learn how to protect yourself.”もヒントになります。

い、う:

ここでも適切なアクティビティを選ばせる問題ですが、ここは直前までの会話の流れを総合的に抑えておく必要があります。

まず全問あでも見たように、Ms.Bellは”Activity 2 (Experience earthquakes in a special car)”を受講してみたい、という話でした。そしてその会話の直後ではKenが”I’m interested in AEDs.”とAEDについての話を始め、AEDに関するアクティビティを受講してみたい、という話につながります。その後Ms.Bellが「4人全員が同じアクティビティを一緒に受講するの?」と問いかけ、メンバーが各自の予定を確認します。

ここでのポイントは「各メンバーの制約条件を的確におさえる」ということです。個別にみていくと

Sayuri:午前中に、家族と一緒に「避難所でのベッドづくり」について学ぶ 

Ken:消火訓練に参加する

Hikari:午後に祖母に会いにいくので、2時30分までには終えたい

「全員で参加する」ということが条件ですからSayuriの受講する”Activity 4”、そしてKenの受講する”Activity 1”は候補から外れます。そしてHikariの予定に合わせるためには、「2時半までに終わるアクティビティ」を選ぶ必要があります。

この条件を満たしているのは”Activity 2”、”Activity 3”、”Activity 5”ですが、

”Activity 2” ⇨ 午前中、もしくは14:00〜15:00。午前中だとSayuriの予定と被り、午後だとHikariの予定に合わないため❌

”Activity 3” ⇨ 午前中、午後の両方開催される。午後のセッションは13:00〜14:00であるため皆の予定・都合に合致するため◯

”Activity 5” ⇨ 参加条件が”only for foreign people”とあるため、全員参加はそもそも不可能

したがって”Activity 3”を午後(in the afternoon)に受講するのが正解と分かります。この問は丁寧に文章を追っていかないと制約条件を見落とし失点につながってしまうため、難問ですが良問と言えます

問5:言い換え問題

一見何気ない”How about you?”(あなたはどう?)という表現ですが、「何に対して」How about you?と問われているのか、を的確に文脈から読み取りましょう。

ここでは直前のMs.Bellの”Then, I can prepare myself for an emergency.”がヒントになります。Ms.Bellは”Activity5”に参加し、必要な日本語を学ぶことを通じて危機に備えることができる(I can prepare myself for an emergency)と言っているのですから、その直後の”How about you?”は「あなたはどうやって危機に備えますか?」というニュアンスだと分かります。したがって選択肢”エ:How do you prepare yourself for an emergency?”が正解と分かります。

問六:自由英作文

空欄補充ですが、ここも自由英作文による出題形式となっています。(3)はMs.Bellの「ポスターの質問にどう答えますか?」という問いかけに対する答えを英作文で解答する必要があります。

ではポスターの質問を確認すると”What should we do when natural disasters happen?”(自然災害が発生したときに、私たちは何をすべきか?)であることが分かります。これに対する解答を「二文以上のまとまりのある英文で」という問題文の指示に従って書けば良いことなります。ここも問2同様、常識的な内容が書けていれば正解となるでしょう。特に本文内容を踏まえる必要がない、という点では比較的容易な英作文と言えるでしょう。

 

英作文の解法について、少し補足をしておきます。

英作文で重要なのは「論の稚拙ではなく、減点されないような、文法的に確実な文章が書ける」ことが必要です。解答用紙の大きさから考えても、「序論→本論→結論」といったカッコいい論理展開を考え出す時間も、それを書き表す解答スペースもありません。そうしたいのは山々だと思いますが、現実的な書き方の型は

主張→具体例→主張の確認/結論

が良いかと思います。例えば「In my opinion,….」に続く文章を解答させる設問の場合、直後に”my opinion”の内容(例:賛成/反対)を単刀直入に書き、その具体例を1,2文で書くのがすっきりとしてまとまっているかなと思います。解答用紙のスペースと残り時間に余裕があれば、最後に「だから(主張内容)を支持する」といった内容の確認文を挟むと文章全体が引き締まります。ですが、あくまで余裕がある場合のみでOK、かつこれが無くても採点には全く影響しません。

 ケースによっては「具体例の列挙」のみで足りる場合、「具体例から始まり、最後に主張の確認(総括)をする」場合など、色々なパターンがあります。「5文以上で」などちょっと長めの英文を書くことになる際は、箇条書きでよいので、日本語で内容や論理展開を簡単にメモっておくことをお勧めします。解答時は「文法的に正しい文章を書く」ことに集中すべきなので、書きながら論理展開を同時に考えることは不可能ですし、すべきでもありません。特に文章が長くなればなるほど「自分が当初何を書こうとしていたのか忘れてしまったり、最初の文章から内容がずれていってしまう」ことが往々にして起こりえます。その際論理や内容のずれを軌道修正できるような「日本語のメモ」があると都度確認ができるためとても効果的です。

 

次回は大問5の長文読解の解説を引き続き行っていきます!