新体制発足にあたって

 2022年4月より、株式会社学習塾Yuは「中学生・高校生専門の留学サポート専門塾」として新事業体制を発足させる運びとなりましたことを、謹んでご連絡をさせていただきます。

 弊社は2021年9月の設立以来、小学生から社会人まで広く外国語に親しんでもらおうという思いからスタートいたしました。この一年半に及ぶ活動を通じた弊社代表・小栗の想いは「次世代を担う若者のための豊かな人格形成」であり、具体的には代表・小栗が学生時代に経験した海外留学を一人でも多くの学生、特に中学生、高校生に経験してもらうことを通じて、良き社会人としての人材育成を行うことです。

 そのため、当塾は発足当初より主力事業としてきた高校・大学受験指導を全て取りやめ、留学支援事業に注力することを通じて、他塾にはない当塾だけの「英語・フランス語バイリンガル教育」を通じた中高生専門の留学サポートという、唯一無二の指導塾として再スタートすることを決意致しました。

受験指導をしない塾

 従いまして当塾は発足当初より主力事業としてきた「高校・大学受験英語指導」を一切取りやめることとなりました。このような決断は多くの葛藤を伴うものでしたが、このような決断をした背景には当塾が掲げる「夢・実現」があります。

 当塾の「夢・実現指導」とは「将来社会人として世に出てからも世の中のあらゆる事象に対して好奇心を持ち続け、自分で主体的に物事を学び続けることで人生を豊かにするために必要な能力を養うための指導」であると申し上げましょう。

 ここが大手予備校と決定的に異なる指導方針であり、当塾は「受験勉強」と「合格」ということを最終的なゴールとはしていません。むしろ「将来どういった人生を歩みたいのか」「将来どういった社会人として働きたいのか」さらに欲を言えば「どういった形で社会に役立つような人間を目指すか」といったことを自らの頭で考え抜き、出した結論にしたがって生きていく「生きる力」そのものを養うことの方が遥かに重要なことであり、「高校合格」や「大学合格」というのはそれを達成する一プロセスでしかない、という考え方に立っています。

 そのため、高校合格・大学合格といった、人生における「点」でしかないイベントのために、人生で最も大事な時期である中学・高校の計六年間を捧げるというのは、弊社代表の苦い経験も踏まえ、社会人になってから薄っぺらい人間になってしまうのではないかという強い危惧があります。

 むしろ中学・高校という、感受性の極めて豊かな時期でなければ体験し得ないことも多くあるはずであり、弊社はそうした感受性を海外留学実現を通じて、一人でも多くの若者が国際交流の場を体験し、高校、大学そして社会に出る際の進路を決める上での指針としてほしい、そして自分が思い描く将来の進路や夢を一人ひとりが実現してほしい、そんな思いがこの「夢・実現指導」には詰まっています。

近年の高校・大学受験から読み取れる「時代の変化

それは、「自ら主体的に考え、自ら答えを生み出す能力」が試されるような試験へと、受験英語の出題傾向が変化してきているからなのです。

それは今までの「人よりもいかに多くのインプット(知識の詰め込み)をしたか」その結果として「どれだけ正確に・大量にアウトプットができるか」といったことが問われていた時代から、「少ない手がかりの中から、いかに有効な・説得力のある答えを生み出すことができるか」、つまり思考能力が試される時代へと明らかに教育のフォーカスが移りつつあるなと当塾は見ているからです。

予備校の「E判定でも逆転合格可能」な指導が可能だった背景、これは受験が「大量のインプット・アウトプット」に基づいた時代だからこそ可能だったのであり、これからはそうした予備校メソッドというのは徐々に意味のないものになり、代わって日々の学校の授業での学習態度・姿勢こそが重要視される時代になっていくでしょう。

ここまで聞いた方の中には、推薦入試や指定校推薦の話をしているんですか?と怪訝に思われる方もいらっしゃるかもしれません。

いえ、そんなことをお話ししたいわけではありません。そうではなく「一般入試の推薦入試化」、それに伴う「思考能力そのものを問う出題」へと入試のトレンドが移行してきていることこそが重要なのです。

例えば石川県の2021年公立高校の入試英語問題の中で、「主人公の立場に立って、あなたなら何と答えるか」または「あなたの立場を明確にしてまとまりのある英文を作成しなさい」といったタイプの出題がなされるようになりました。

一般入試の問題として「考えて書きなさい」という出題形式は少しギョッとするかもしれません。なぜなら複数回答があり得るからです(固定した答えは逆に存在しません)。では何が問われているのか、と言えば正しくその解答にたどり着いた思考力、論理展開力そのものが採点対象になっているのです。ひたすらインプット・アウトプットの繰り返しに終始してきた今までの「受験テクニック」ではもはや太刀打ちができない時代になりつつあります。

そして少し極端な意見を申し上げると、そう遠くない将来においてもはや「受験勉強」そのものが意味をなさなくなってくるのではないか?とすら当塾は考えております。

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中高生の留学が当たり前になる世の中を作る

 弊社代表の小栗は大学院在籍時の25歳で留学をしました。研究者を目指していた20代半ばという年齢は、エネルギッシュで精力的に色々なものを吸収しようという意欲に満ち、研究上も多くの刺激と成果を得ることができた反面、どうしても「もっと若いうちにこういう世界を見ておきたかった」という強い後悔の年も滞在中には感じていました。

 20歳そこそこで自分よりも若さに溢れた各国の若者たちが、みるみるうちに語学を上達させ、フランス人学生と台頭に話せるようになっていく驚異的な成長のスピードを目の当たりにしたことがその背景にはありました。

 そこから感じたことは「中学・高校時代に留学経験した人間は、将来絶対に強い人間になる」ということでした。25歳の自分でさえ、一年間の留学経験でフランス人から褒められるくらい語学が上達したのだから、10代の若者にそれができないはずがない。語学のマスターなどはいうに及ばず、自分が達成できなかった「海外の友達を100人作る」なんていうことも可能なのではないか。そして、その友人のネットワークを生かして将来多国籍「起業」なんてことも可能ではないか、・・・など様々な可能性をついつい夢想してしまうのです。

 10代で留学を経験した学生は自ずと高校・大学の進路を「日本のどの学校にするか」という視点だけでなく、「日本と海外とどちらの学校に進学するか」そしてその先の「日本で就職するか、それとも海外で就職するか」という視点も芽生えやすくなります。

 留学は大学に入ってからするものと私もずっと思っていましたが、「大学留学でも遅い」というのが実際に留学して感じることです。こうした経験(反省)を踏まえて当塾が目指す夢は「中高生の留学を当たり前にする」こと、これに尽きると言って過言ではありません。

 この夢の実現のため、当塾は中学1年から6年間、もしくは高校1年から3年間という時間をかけてじっくりと思考力を養い、自分の将来の進路について様々な好奇心を持って知識や情報を収集し、自分の未来を自分で気づき上げていくことのできる能力を身につけること、それによってより良い社会人として世の中に貢献し、自分の人生を豊かにすることのできる人間を育てたい、という思いがあります。

この想いは、当塾のInstagramでも想いを語っておりますので、併せてご覧いただき当塾の指導方針についてご理解いただければと思います。

※34分過ぎの箇所から、当塾の指導方針・狙いについてご説明しております。

当塾の理念に少しでも共感、ご理解いただける親御様が一人でも多くいらっしゃられますことを願っております。

学習塾Yu 小栗